防災企画・津波シェルターの開発、経営企画・PGM法による経営分析・戦略創出・計画策定ツールの提供、エネルギー企画・エネルギー関連エンジニアリング・エネルギー資源開発の提案

技術課題

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(1)下部開放型シェルターに働く荷重(以下、RC77防災研究会報告書より)

・下部解放型シェルターには、図に示すように気密殻の外側には水圧が働き、気密殻の内側には圧縮された空気圧が働く。気密殻には外圧である水圧と内圧である気密空気圧の差の荷重(図では赤矢印)が働く。従って、シェルター殻には最大、シェルター殻の側面の高さの水柱に相当する荷重が働く。従って、シェルター殻内の最高気密圧力をシェルター殻の側面の水柱圧とすることができる。

(2)密閉式シェルターと下部解放型シェルターに働く荷重の比較

・下部解放型シェルターは構造への負荷荷重が大幅に軽減される。

・津波高さが高くなると、密閉式シェルターへの負荷荷重は大きく増大するが、下部解放型シェルターの場合は負荷荷重は減少する。

上記の例で密閉式シェルターでは底面に1000tの荷重がかかり、水位が15mに上昇すると底面への荷重は1500tに増大する。

下部開放型シェルターでは天井面への荷重が外圧と内圧で相殺され310tの荷重がかかる。水位が15mに上昇すると相殺荷重は245tに減少する。従って、下部解放型シェルター構造への負荷荷重は、密閉式シェルターに比べて大きく軽減され、より構造安全性は高い。

(3)シェルター内の気圧上昇の生理学的影響について

①津波シェルター内酸素濃度
密閉式シェルターや下部解放式シェルターにおいては、限られた空間で避難者が呼吸を行うため、酸素濃度が低下し、一定濃度を下回った場合の酸素欠乏症発症の課題がある。労働安全衛生法・酸欠防止規制においては、人間が正常に生きて行ける酸素濃度は18%以上、16%以下では危険となるとさており、この基準を満たす必要がある。
成人の酸素の消費量は0.5L/分であり、平常時の酸素濃度を21%、酸素欠乏症発症の酸素濃度を16%とすると、密閉時における密閉式シェルターにおいては、津波がおおむね数時間程度で終息することから、1立方メートルの空気量で2名程度の定員とすべきとされる。また、下部解放式シェルターにおいては、避難者1名あたりの空気量は2立方程度以上となるので、酸素欠乏症の心配はない。
(参考文献2:東京大学生産技術研究所・金井純平、川口健一、「津波用パーソナルシェルターの調査及びシェルター内酸素量に関する人体耐性的考察」生産研究、69巻6号、2017)

②シェルター内気圧変化と減圧症
下部解放式シェルターにおいては、シェルター内の避難場所の気圧が上昇、下降することから気圧変化に関する検討と減圧症についての検討を行う必要がある。
参考文献によれば、ニューマチックケーソン工法(潜函工法)における潜函作業室内作業者の減圧症発症率は、作業室内気圧が0.08~0.10MPa(~1kgf/cm2)での作業者30,337名中発症人数0名(0%)、0.10MPa~0.20MPaでは発症率0.11%、0.02MPa~0.30MPaでは発症率1.0%・・・であり、水深10m水圧相当までの気圧上昇では減圧症の発生はないとされる。
(参考文献3:駒沢女子大学、柴山正治「圧気土木作業における減圧症の発症率」研究紀要、第16号、2009)
また、無減圧潜水限界時間(減圧不要限界時間)が米国海軍標準空気減圧表に記載されている。
各深度の減圧不要限界時間が示され、通常ダイバーはこの基準に従いダイビングを行っているので、潜水深度は30mまでが推奨されている。また、減圧症は血液中の二酸化炭素の蓄積、水温によっては起こりやすくなるとのことであるが、下部解放式シェルターにおいては深度10m程度を想定しており、減圧症発症の心配はなく、仮に深度が大きくなっても津波周期30分程度が予想されるため、減圧症は回避できるとされる。

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